配偶者から離婚を突然言われると、自分がどうすれば良いのか?どうしたら良いのかもわからずに、あまりの唐突さに「離婚は嫌だ!」と相手とは反対の意見を言ってしまいます。

日を置いて改めて考えてみても「離婚したくない」と思った時に、どういった行動を取る事が離婚回避に繋がるのでしょうか?
逆に、どうした行動を避ければ離婚をせずに済むのでしょうか。

ネットで「離婚したくない どうすれば」といったように、今のお悩みを検索してみると様々な対策が記載されていますが、例えば法的な下地を整えれば物理的な離婚は回避できるかもしれませんが、配偶者の気持ちの問題を片付けることは出来ません。
人の気持ちは自由であり、法で縛る事は出来ても強制することは出来ません。

こうした事がきっかけで夫婦の溝が深まり、今の時点で離婚は回避できたとしても数年後に結局離婚してしまったという夫婦は後を絶ちません。

そこで、離婚を言ってきた配偶者の気持ちを徐々に取り戻して「夫婦修復」をする為にはどうすれば良いのか?

数々の夫婦の離婚問題を目の当たりにしてきた我々が、離婚を回避するために避けるべき行動と取るべき行動についてポイントを絞って伝授いたします。

避けるべき行動

必要以上に謝らない

離婚をしたい配偶者は、あなたに対して「ここがダメだった」「ここが嫌だった」と訥々と語る事でしょう。
そうした配偶者からの"ダメ出し"に対して「ごめんなさい」と謝罪を連呼することになってしまうでしょう。

そもそも離婚の話を切り出されたら、相手と「離婚についての話し合い」をしてはなりません。

上記のように、相手がダメ出しをしてあなたが謝るといった図が出来上がってしまうばかりか、場合によっては喧嘩(論争)になり相手により不快感を与えてしまうからです。

では何故「謝罪」がいけないのでしょうか。

あなたの謝罪や反省が、相手にしっかりと伝わっていれば勿論問題はないのですが、相手にそれが伝わっていない場合相手からすれば「謝れば良いと思っているのではないか」と感じられてしまいます。
あなたにそんなつもりが無くても、です。

相手が一方的に責める中での謝罪は、相手の気が立っていることもあり逆効果になるケースが多いのです。

そうした場合は「はい」と相手の言うことをいったん受け止め、その場は引くことがベストです。
そしてそうした相手からの指摘を受け止めたのであれば、実際に変わらなければなりません。

こうした場合、必要なのは謝罪の言葉ではなく実際に変わったという実績です。
相手の言葉を受け止めて反省し、行動を改めた上で謝罪をしなければ相手に誠意は伝わりません。

離婚を言われて、毎日のように謝罪の言葉を繰り返してしまっているのであれば、今その行動は改めましょう。
言葉で伝えるのではなく、行動で伝える方法に切り替えましょう。

謝る事と要求を抱き合わせにしない

謝罪と共に言ってしまいがちなのが「変わるから、離婚はしないで」といったワードです。

この「変わるから」は必要ですが、「離婚しないで」はあなたの要求です。
相手からすればその要求は到底受け入れられないものでしょう。

相手の立場にたって想像してみてください。

自分は相手の〇〇がダメで別れたい気持ちでいっぱい
それを伝えたところ、相手は「直すから別れないで!」と言ってきた
でもあなたは別れたいのです。
何が何でも別れたいと思っているのに、相手は別れたい気持ちを理解してくれないどころか要求まで通そうとしてきている

どうでしょうか?
余計に相手の事がイヤになってしまいませんか?

人は要求をしてくる(見返りを求める)相手に対しては、どうしても拒否感を抱いてしまいます。
離婚を回避したいのに、相手に拒否感を抱かれてしまっては回避は難しくなります。

そうした気持ちを抱かせないように配慮する意味でも、こうしたタイミングで相手に「離婚しないで」という要求を伝える事はNGなのです。

子供を使わない

お子様のいる家庭では、離婚の話がでた際に真っ先に考える事だと思います。
そして「子供がいるから離婚は待ってほしい」といった言葉が出てしまうことかと思いますが、相手が離婚を切り出してすぐに子供の事を出すのはいけません。

相手もあなたと同様、親であることには変わりませんので、勿論離婚を切り出す事についてこれまで何日も何時間も悩んでき続けたはずです。
その中で子供の事を考えなかったはずはありません。

しかし、それでも離婚を切り出してきているわけです。
子供の事を考えても、それ以上に今は離婚をしたいという気持ちが強いのです。

よって、この場では子供の事は確認程度にとどめておき、子供を使って「離婚したくない」といった主張は絶対にしないように気を付けなければなりません。
相手からすれば、それを言われても「子供のことも考えた、でも離婚したい」というほかないのですから。

また、子供の事を好かない親は少なく、相手も出来れば子供の為にも離れたくはないと思うのは道理です。
そこをついてくるとは「卑怯だ」と捉えられてしまう可能性がある為、あなたに対して嫌なイメージを持たれてしまいます。

離婚の話を切り出された時に、真っ先に子供の話を出さないよう、注意は必要です。

取るべき行動

相手の気持ちを受け入れる、伝える

離婚をしたい側の気持ちを受け入れる、というと、「離婚する」ということを受け入れると勘違いされる方がいらっしゃいますが、そうではありません。
相手の「離婚したい」という意思を受け入れるという事です。

「離婚をしたい」という相手に対して「分かった」という一言を伝えてあげるだけで、相手は自分の意見が受け入れてもらえたのだとホッとするのです。

それを最初から「自分は離婚したくない」と相手の意見を突っぱねてしまえば、話し合いどころか相手からすればあなたは敵です。

相手の離婚したい気持ちを受け入れたからといって、即離婚になるわけではありません。
まずは相手の気持ちや、そうした考えに至った経緯に耳を傾けてみましょう。

「あなたはどうしたいの?」

こうして話を聞いて促してあげることで、相手の気持ちを落ち着けて冷静にし、同時にあなたの「受け入れる気持ちがある」ことを伝えましょう。

まずは「自分」を思いやる

離婚の話が出たとたん、相手の事ばかりを考えて自分の事を考えなくなってしまう人はいらっしゃいます。
しかし待ってください。
あなた自身が満たされていなければ、他者に優しくすることは出来ません。

あなたがイライラしているときの事を思い出してみてください。
そんな時、あなたは他者に対して優しくしよう、良いところを見つけようと思いますか?
相手の事を良く思おう、褒めてあげようと思うでしょうか?

恐らくイライラして余裕が無い時は、そんなことは一切思えないはずです。

離婚の話が出たら、相手を思いやる以上に自分のことを思いやってあげましょう。
自分を満たして、そのうえで離婚を言ってきた相手の事を考えてみましょう。

あなた自身に余裕を持つことで、離婚問題に対してゆったりと考える事が出来るはずです。

相手にも優しく接することで、関係性も悪い物でもなくなるのです。

執着しない

離婚をしたくない、離れたくないあまりに相手に執着しすぎてしまう方がいますが、執着は今すぐ止めましょう。
相手のスマフォを見たり、行動を逐一聞いたり、何があったかを一方的に報告したり無理に夫婦の会話を増やそうとしたり…
執着の行動についてはキリがありませんが、離婚をしたい相手は相手、あなたはあなたです。

このタイミングで相手に執着をしてしまうと、相手からすれば「面倒くさい相手だな」と認識される以外にありません。
一緒に居て面倒臭い相手と認識されてしまえば、余計に離れたい気持ちが強くなってしまうことでしょう。

執着をしたくなるところですが、それをすればするほど逆効果になる事を念頭に置き、執着をしない為にも別の事に目を向けるようにしてみましょう。

離婚をしない為に出来る事と出来ない事があることを把握して、離婚回避を効率的に目指す心がけが必要です。